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当社オゾンによる新型コロナ不活性化実験とシャープ株式会社様発表のプラズマクラスター技術による同ウイルス不活性化効果の実証実験の違いに関して

先般、シャープ株式会社様(東証1部 6753)からプレスリリースされました

『世界初、プラズマクラスター技術で、空気中に浮遊する「新型コロナウイルス」の減少効果を実証』に関連しまして、

当社ユーザー様及び当社代理店より、当社が取り扱うオゾンガス発生装置による新型コロナウイルス不活化実験との関係について

多数の質問が寄せられております。

従いまして、本件に関する主な質問内容につきまして、当Webページにてご回答をさせて頂きます。

なお、当回答に関しましては、シャープ株式会社様のプレスリリース(※以下、シャープ様実証実験)及び

プラズマクラスターイオン技術に対して反証や批判を行う意向はありません。

新型コロナウイルス感染症への新たな対策に向け、世界中の企業が様々なアプローチによって研究開発を行っており、

当社の検証をはじめ、シャープ株式会社様のプラズマクラスター技術による検証についても、

新たな感染症対策として活用されていくことが期待されております。

以下、営業・代理店様より質疑が多い項目を記載いたします。

Q1.プラズマクラスター技術と、オゾンによる新型コロナウイルス不活化の違いは?

A1. プラズマクラスター技術と、オゾンによる新型コロナウイルス不活化は、メカニズムが異なる技術であり、関係性はありません。

プラズマクラスター技術はシャープ株式会社様の特許技術であるため、説明を省略致しますが、

オゾンによるウイルス不活化のメカニズムは酸素を原料とし、高い酸化力と不安定な特性から酸素に戻る時にタンパク質などと反応し、

除菌・消臭作用が起こると考えられております。

Q2.シャープ様実証実験と当社オゾンによる新型コロナウイルス不活化実験(奈良医科大学様実験、藤田医科大学様実験)との相違点は?

A2.シャープ株式会社様によるプレスリリースの内容が限られるため、詳細な比較は困難であるものの、以下の4点に関して相違があると考えられます。

[相違点1:試作機による検証と実用機による検証の違い]

当社機器を用いた奈良医科大学様及び藤田医科大学様による新型コロナウイルス不活化実験(※以下、当社機器を用いた
2大学機関の実験)は、既に市販されている実用機器を使用して実施しております。一部は医療機器承認(クラスⅡ)を
取得した機種もあり、産業及び医療の現場において既に実用化されている機器による検証実験となり、当実験の為に
特別に試作したものではありません。

対しまして、シャープ様実証実験のプレスリリースを確認する限り、“プラズマクラスター技術搭載ウイルス試験装置を作成”との
記述があることから、実証実験に向けて試作された機器による検証と推測されます。

[相違点2:実験手法の違い]

シャープ様実証実験が「浮遊ウイルスの不活化」を検証されているのに対し、当社機器を用いた2大学機関の実験では
「付着ウイルスの不活化」を検証しております。

具体的には、シャープ様実証実験は、空気中に浮遊する新型コロナウイルスに対して、プラズマクラスターイオンを
約30秒間照射し、不活化を検証する実験であるのに対して、当社機器を用いた2大学機関の実験は、最もウイルスの
検出期間が長いとされるステンレス上の付着ウイルスを再現して実施しており、厳しい条件を再現した実験と考えています。

https://www.asahi.com/amp/articles/ASN496K3XN47PLBJ007.htmlより引用

また、シャープ様実証実験のプレスリリースにおいても、付着菌を対象にしておらず、他の実証実験とは異なっている事が
強調されています。

なお、新型コロナウイルスに関連した論文※1によると、ウイルスの自然減少率は浮遊している状態による場合が高いと
考えられている他、咳やくしゃみによる飛沫中に含まれる新型コロナウイルスの生存可能期間はわずか数秒であるとの
見解があることに対して、ステンレス上に付着した新型コロナウイルスは長時間にわたって生存し続けるとの
報告がある事から、当社では実用機を用いた現場での新型コロナウイルス対策として最も有効な検証方法として
当実験を実施致しました。

※1 参考論文:ニューイングランド医学ジャーナル,2020.3.17 他 ※AFP通信記事へリンク

[相違点3:噴霧条件の公開]

当社機器を用いた2大学機関の実験に関しては、気温・湿度の条件別にオゾン濃度の違い、噴霧時間別と全て再現性を持たせた
「CT値」を用いて厳格に条件設定したうえで、実用機において実施可能な条件で実験を行っております。

対して、シャープ様実証実験のプレスリリースでは、プラズマクラスターイオンの濃度等が未記載となっております。

[相違点4:実験に用いた機器の実用機としての実績]

先述の通り、シャープ様実証実験に用いられた機器は実験用試作機であると推察されますが、当社機器を用いた
2大学機関の実験は、当社が販売する実用機を用いて実施されております。特に、当社商品BT-088Mは、
医薬品医療機器総合機構(PMDA)による管理医療機器(クラスⅡ)承認を取得しており
(医療機器承認番号:23000BZX00314000)、当機を用いた実験として、機器に設定されたCT値330※2
において新型コロナウイルスを99%以上不活化する事が確認されております。

また、藤田医科大学による実験では、湿度55%,オゾン濃度0.1ppm,オゾン噴霧時間4時間の条件下で、
新型コロナウイルスを47%不活化し、更に湿度80%に加湿した条件下では73%の不活化が確認されております。

※2 CT値:オゾン濃度と噴霧時間の積で求められる値

最後に
当社では、無人空間における高濃度オゾン運用と、有人空間における低濃度オゾンの継続運用など、厳しい環境にある医療機関や
換気が困難な空間における運用に幅広く対応できる商品を提供し続け、新型コロナウイルスを不活化できる条件についても
各大学・医療機関等と連携して模索を続けながら、今後も安心できる機器を展開して参ります。