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9月24日~30日は「非結核性抗酸菌症啓発週間」|増加する肺NTM症をご存じですか?

近年、患者数が増加している「肺NTM症」

9月24日から30日は、厚生労働省が定める**「結核・呼吸器感染症予防週間及び非結核性抗酸菌症啓発週間」**です。

肺NTM症(肺非結核性抗酸菌症)は、まだ一般にはあまり知られていない病気ですが、近年、日本国内で患者数が増加しています。

厚生労働省によると、ナショナルデータベースを用いた研究では、全国の肺NTM症の有病率は人口10万人あたり210.2人と推定され、年間12~22%の割合で増加しています。高齢化に伴い、今後さらに増加する可能性も指摘されています。

2026年9月の報道では、新たに発症する患者は年間約2万人、約20年前の3倍に増加していると報じられています。

海外との比較でも日本の患者の多さが注目されています。2026年に発表された日本・米国・オーストラリア・タイ・カンボジアを比較した研究では、肺NTM感染症の発生率は調査対象地域すべてで増加し、日本では人口10万人あたり47.2~57.4と、比較した地域の中でも高い値が報告されています。

「NTM」とは、どのような菌なのでしょうか

NTMとは「Nontuberculous Mycobacteria(非結核性抗酸菌)」の略称です。

結核菌とらい菌を除く抗酸菌の総称で、約200種類が知られています。人に病気を起こすものは、そのうち約50種類とされています。

日本呼吸器学会によると、肺NTM症では約80%をMAC(Mycobacterium avium complex:マック菌)が占めるとされています。

重要なのは、NTMが特殊な場所だけに存在する菌ではないということです。

NTMは「水」や「土」など身近な環境に存在します

NTMは、私たちの身の回りの土壌や水などの環境中に広く存在する菌です。

厚生労働省は、自然環境だけでなく、

浴室のシャワーヘッドや水道の蛇口などにもNTMが生息することがある

と説明しています。

菌を含んだ微細な水滴(エアロゾル)やほこりなどを吸入することで、肺に取り込まれると考えられています。

大阪府も、NTMを含んだ水しぶき(エアロゾル)やほこりの吸入が感染経路として考えられていると説明しています。

日本呼吸器学会では、特に浴室や土を扱う作業などで空気中に漂うNTMを吸い込むことが、感染経路の一つとして考えられているとしています。

結核とは異なり、通常は「人から人へ感染しない」

「抗酸菌」「肺の感染症」と聞くと結核をイメージされるかもしれません。

しかし肺NTM症と結核には大きな違いがあります。

NTMは環境中に存在する菌による感染症であり、一般的には人から人へ伝播しません。

そのため、肺NTM症患者について結核のような隔離が必要となる病気ではありません。

また、NTMを吸い込んだからといって、すべての人が肺NTM症を発症するわけでもありません。

厚生労働省では、発症には免疫状態や体質など宿主側の要因も関係するとしています。

長引く「咳」や「痰」がサインになることも

肺NTM症の代表的な症状には、

長引く咳、痰、血痰、発熱・微熱、息切れ、倦怠感、体重減少

などがあります。

一方で、初期にはほとんど症状がないこともあり、ゆっくりと進行したり、症状の増悪と軽快を繰り返したりする場合もあります。

進行の速度や症状には個人差が大きいため、「咳が長く続いているけれど、風邪だろう」と自己判断しないことも重要です。

大阪府も今回の啓発週間にあわせ、

「長引く咳に、NTM症という視点」

と呼びかけています。

診断にも時間がかかることがあります

NTMはもともと環境中に存在する菌であるため、検査で菌が検出されたことだけでは、ただちに肺NTM症と診断されるわけではありません。

CTなどによる画像検査や痰の培養検査、必要に応じてPCR法や抗体検査などを組み合わせ、実際に感染症を起こしているかを判断します。

病状によっては治療を開始せず経過観察となることもあり、治療する場合には複数の抗菌薬が使用されます。慢性化や再燃する場合もあるため、慎重な経過観察が必要とされています。

2026年9月24日~30日は「非結核性抗酸菌症啓発週間」

患者数の増加を背景に、厚生労働省では9月24日から30日までを**「結核・呼吸器感染症予防週間及び非結核性抗酸菌症啓発週間」**として、全国の自治体や関係団体とともに普及啓発を行っています。

大阪府でも啓発活動が実施されており、肺NTM症について「患者が急速に増えており、高齢化に伴ってさらに増加する可能性がある」として注意を呼びかけています。

身近な「生活環境」と肺NTM症について知るために

肺NTM症は、人から人へ広がっていく一般的な呼吸器感染症とは性質が異なります。

一方で、原因となるNTMは水、土壌、浴室など、私たちの身近な生活環境にも存在しています。

株式会社タムラテコでは、今回の「非結核性抗酸菌症啓発週間」にあわせて、

「肺NTM症(非結核性抗酸菌症)とは? 症状・感染経路・生活環境を解説」